コーヒーの木は、アカネ科の植物で、主に熱帯地域で栽培される常緑樹です。この木から採れるコーヒーチェリーの種子が、私たちが普段飲むコーヒーの原料となります。
コーヒーの木の品種
コーヒーの木の品種は主にアラビカ種とロブスタ種の2種類です。
アラビカ種は、全世界のコーヒー生産量の約60%を占め、高品質なコーヒーとして評価されています。この種は高地(800~2000m)で栽培され、繊細で複雑な風味が特徴です。酸味が強く、甘味やフローラル、フルーティーな香りを楽しむことができます。カフェイン含有量は0.8~1.4%と低めで、豆は平たく楕円形をしており、真ん中の溝が曲線状です。ただし、病害や害虫に弱く、寒さや高温にも敏感なため、栽培には慎重な管理が求められます。
一方、ロブスタ種は、耐病性や耐暑性が高く、低地(0~800m)で育つため、比較的栽培が容易です。この種は苦味が強く、酸味が少ないシンプルな風味が特徴で、ナッツやウッディな香りが感じられることがあります。カフェイン含有量は1.7~3.2%と高めで、病害虫への強さに寄与しています。豆は丸みを帯び、溝が直線的です。ロブスタ種は主にインスタントコーヒーやエスプレッソのブレンド用として使用されることが多く、深いコクや力強い味わいを求める場面で活躍します。
これら2つの種は、それぞれ異なる風味や特徴を持ち、用途や好みに応じて選ばれることが多いです。アラビカ種は繊細な味を追求するスペシャルティコーヒーに適し、ロブスタ種は苦味や力強さを活かしたブレンドやインスタント製品で使用されます。
コーヒーの木は1本で何杯分のコーヒーを生み出せるのか?
コーヒーの木1本から収穫できるコーヒーチェリーは、年間で約500gのコーヒー豆(焙煎前)に相当します。これはおおよそ40杯分のコーヒーにしかなりません!つまり、私たちが日常的に飲んでいるコーヒーは、たくさんの木の努力が必要なのです。
コーヒーの木の寿命
コーヒーの木は、一度植えると長い間収穫が可能です。通常、20~30年ほど実をつけ続けますが、適切に管理されれば100年以上前に植えられた木が今でも実をつけているものがあります。
日本とコーヒーの関係
日本にコーヒーが伝わったのは江戸時代ですが、当時は薬として用いられていたそうな。さらに、日本ではコーヒーの木を庭や室内で観葉植物として育てる文化もあります。国内で豆が収穫されることは稀ですが、「自分の木から収穫したコーヒーを飲む」という夢を実現する愛好家もいます。
実際GARDENBAR&COFFEEJAPANの社長も、ご自宅のベランダでコーヒーの木を育てられています^^